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コニファーのさし木にチャレンジして見ましょう。 さし木は庭木など植物の枝を切り取って、用土にさし、発根させて新しい苗を作る、栄養体繁殖やクローニングと呼ばれ、同じ植物を増やす繁殖方法でコニファーの増やし方の一つです。 失敗したとしても難しさを知ることで、生産者の苦労とコニファーが草花に比べて、生産の手間の割りに十分安価であることを理解できるでしょう。
● 挿し木が容易なコニファー ● 適した時期と挿し穂 ● 挿し木の方法 ● 挿し木の管理
挿し木のできない植物は無いとも言われますが、発根し易かったり、失敗の少ない草花類に比べると、コニファーは発根の遅い植物ですが、 樹木の中では難しい方ではなく、販売されているコニファーの多くも挿し木で繁殖されています。
主な マツ科、 コウヤマキ科、 スギ科、 ヒノキ科、 イチイ科 のコニファーの中で挿し木の難しいのは、マツ科の多くが接木か実生で繁殖されるだけで、 それ以外は殆ど挿し木で繁殖されているので、マツ科以外のコニファーは挿し木にチャレンジしてみると、楽しみ方も増えると思います。
特に挿し木で発根率が良いのはヒノキ属の ローソンヒノキ で、簡単に明るい日陰に直に挿しても高率で発根し、クロベ属の ニオイヒバ も高率で発根する種類です。 この他にも、 ヒノキ属 全般や ビャクシン属、 コノテガシワ属、 クロベ属 全般、 イチイ属 の多くが挿し木の成功率が高いです。
コニファーの挿し木は気長な作業なので、経験の無い方は、最初に発根の容易な観葉植物や草花で試してから、コニファーに挑戦して見るのも良いかもしれません。
→ データベース ■ コニファーの樹種別
成功率を考えなければコニファーの組織に変動のある6月を除いて、いつでもできるのですが、多くの種類では活動が緩慢で安定している秋の10月から早春の3月が発根率が高く、 2〜3月が挿し木後、暖かくなり発根が早くなるので、最も適してるとされます。
温度の安定している室内で行うのであれば、早春の挿し木にこだわる必要はありませんが、夏季は高温で、過湿気味の条件で行う挿し木は、雑菌などが繁殖して汚染される可能性が高く、 夏季に十分温度管理ができない場合は避け、初冬も日照が弱いので、十分な明るさを得られない場合は避けた方が良いでしょう。
挿し木を成功させるには挿し木に適した挿し穂を得ることも大事です。 一般的な挿し木は、新しく伸びた枝を利用する「緑挿し」と、前年に伸びた枝を使う「熟挿し」がありますが、コニファーの場合は、発根まで長期間の時間を用するので、まだ緑色の新しい枝は雑菌で腐敗しやすく、ある程度硬く腐敗し難いやや木化した部分をを基部に残しますが、木化が進んだ硬すぎる枝は発根が悪くなるので避けます。
利用する部位は、挿し木の期間が長いので、よく日照を受けて養分が蓄積されて充実している枝先を選び、約10cmほどに揃えて採取し、直ぐに調整して水につけます。 整姿剪定などで出た枝を利用するのも、気軽に挿し木に挑戦できて良いでしょう。
挿し木は一般に密閉挿しと言われる方法で、根が無くて水分をよく吸い上げられない挿し穂からの水分蒸散を抑えるため、ビニルトンネルや深い容器にガラス板などで蓋をした高湿度の環境、または、水を噴霧するミスト装置のある設備で、直射日光を避けた明るい場所で行います。 一般の家庭では、入手し易い深めの鉢にガラス板などで蓋をして利用するか、浅い鉢をビニール袋などで密閉して利用し、明るい日陰で管理します。
挿し木用土は清潔で新しいものを利用し、標準的に利用されるのは赤玉土の単用で、鹿沼土、砂、バーミキュライト、パーライト、ピートモス、ミズゴケなども用いられ、 更にこれらを混合したものや市販されている専用の用土もあり、これらを厚さ3〜4cmほどで利用します。 また、フラワーアレンジメントなどで利用される給水スポンジを利用するのも手軽で、水管理をやり易いですがやや発根が劣るかもしれません。 挿し床には微量の肥料分が含まれる方が発根が良いとされ、マグアンプKなどの緩効性肥料や液肥を挿し床に少量含ませます。
採取した挿し穂はできるだけ早く、水分を失わないうちに、切り口から3cmほどの横の枝を切り落とし、できるだけ水を吸い上げられるよう枝元の切り口の表面積を得るために、カッターなどの鋭い刃物で斜めに切り、反対側も切り戻し、調整した挿し穂は、切り口が乾かないうちに直ぐ、水につけ、1〜2時間、十分給水させます。 水を含ませた挿し穂は、挿し床に細い棒などで予め穴を開けてから、切り口を傷めないように3cmほど挿し、十分水やりしてから密閉して明るい日陰に置き管理します。
挿し穂を用土に挿し終えたら、直射日光のあたらない明るい日陰で、用土が乾かないよう湿度に気を付けながら管理します。 高湿度条件にあるため水やりを頻繁にする必要がありませんので、目安として週に1回ほどで十分ですが、これよりも短い間隔になるようだと、密閉が不十分で湿度が低い可能性がありますが、水の与え過ぎも良くなく、コツとしては挿し床の表土が乾く前のぎりぎりの状態を維持することです。
挿し木後の挿し穂は絶対動かしてはいけません。発根の確認は鉢などの容器の下から根が出て来ることで確認し、水やりも挿し穂が動かないように静かに与えます。 発根までの期間は早いもので1ヶ月ぐらいから、遅いものや挿し木の開始時期により半年以上かかることもあります。
発根が確認されたら、少しづつ風通しを良くして徐々に通常の湿度の環境に慣らしてから、1株づつポットに移植して鉢上げします。 鉢上げした株は最初から直射日光にさらすことを避け、まず鉢の環境に慣らしてから、ゆっくり少しづつ直射日光に当てる時間を長くし、通常の環境に慣らして苗木を完成させます。
種類によっては、枝張性が残り横へ伸びようとするので、この場合は支柱を添えて真直ぐ上へと誘導します。 品質は別にしても、完成した苗木は市販されてるのと同様、一人前のコニファーの苗ですので、以後の管理は一般のコニファーと同じに扱います。
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